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隠れた名作をこの名演で！
　シュトラウスがホフマンスタールと共に作った作品群に比べると、知名度の点では格段に落ちてしまう「無口な女」だが、実は非常に面白く、優れた作品である。シュテファン・ツヴァイクのユーモアとウィットにあふれた魅力的な脚本に、シュトラウスの新たな一面を見せてくれるような音楽。ユダヤ人ツヴァイクに対するナチスの迫害もあって不遇な目にあってきた作品だが、もっともっと聴かれていい名作だ。

　このＣＤは１９５９年ザルツブルクのライヴで、ホッター、プライ、ヴンダーリヒ、ギューデンといった超一流のキャストによる生気あふれる演奏。今もこの作品の代表的名盤だろう。なんといってもライヴなので、楽しそうな観客の反応が伝わってくる。多少の省略があるのは残念だが、原作の長さを考えれば仕方ない。多くの人にこの作品の魅力を知って欲しいと思う。