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ベルリオーズ:幻想交響曲
・ミュンシュ(シャルル)
【TOSHIBA-EMI LIMITED(TO)(M)】
発売日: 2007-06-20
参考価格: 1,500 円(税込)
販売価格: 1,238 円(税込)
Amazonポイント: 12 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 880円〜
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- 収録曲 - 1. 幻想交響曲 作品14a 第1楽章... 2. 幻想交響曲 作品14a 第2楽章... 3. 幻想交響曲 作品14a 第3楽章... 4. 幻想交響曲作品14a 第4楽章:... 5. 幻想交響曲 作品14a 第5楽章...
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カスタマー平均評価: 5
幻想・幻覚・妄想交響曲 ミュンシュの熱い演奏 演奏が自分との相性がイマイチ流し聴き程度の曲の一つでした。
しかし「ミュンシュ率いる」「この時のパリ管」は違います。
ベルリオーズの気性の激しさ危なさ直球ストレートで縦横無尽に伝わってくる演奏。
久々の鳥肌もので、恥ずかしながら涙が出ました
(特に一楽章のラスト盛り上がり 私はココが第一ポイントで大好き)
日に隙を見つけては何度も聴いてしまいました。
こんなこと「ムラヴィンスキー/アルプス交響曲」以来です
なんというグラマラスさ ゴージャスさ グロテスクさ!!
恋をする美しさ、失恋に苦悶、絶望し ドロドロした醜さが
鮮やかに浮かんできます。
1楽章のラストへ向かう 弦、管、打楽器総動員部分
”熱気に浮かさ渦巻く情念、狂おしい情熱!!”
常軌を逸してます=幻想交響曲=ベルリオーズ
2楽章 舞踏会で夢を見るような美しい三拍子
3楽章 野の風景 静寂 でも常に不安に満ちて・・
4、5楽章
ここの演奏でCD 賛否が分かれるんでしょうね
かなりイッテますから。
4楽章 断頭台への行進 ザックリ切るような弦楽器に
気が狂うようなティンパニとトランペットファンファーレ
5楽章 グロテスクで不気味 嘲笑 魑魅魍魎!
それにしてもミュンシュ/パリ管凄いです(ブラームス1番もですが)
「やったるで!!」とパリッ子 パリ管の意地を感じました
ブラ1と幻想、ミュンシュ様につきます!!
↑
批判、大いにあると思いますが そこは好みということでお許しを・・・
異様な熱気溢れる名演 ミュンシュはこの曲を得意としているせいか、全編に異様な熱気が充満している。しかもテンポも速めで、緊張感や生命力もすばらしい。ミュンシュの最晩年の録音だが、まるで青春真っ盛りの時期にミュンシュが若返ってしまったような演奏。
第二楽章の華やいだ雰囲気も生きていてし、第四楽章のティンパニの迫力も凄い。第五楽章に出て来る、最後の審判を知らせる鐘の音が、明るくてなんだか怖い。本当に地獄の風景みたいだ。
どの楽章でも、各場面が目に見えるような演奏。この作品を理解するなら、この演奏に勝るものはないと思う。録音年代は60年代だが、音質もまあまあ。 幻想交響曲と言えばまずこの盤でしょう 万人が、幻想交響曲といえばこういう演奏だろうという夢想のようなものが、この盤で具現化されている。
パリ管、ミュンシュ、、、、、、こうだろうという演奏が展開される。
やや脱線するが、かつてフランスチームのサッカーは「シャンパンのようだ」と形容されていた。この演奏も、どこかシャンパンのような華やいだ感じと、シャンパンファイトのような激しさが入り混じっている。
特に終章は期待通りだ。 ゴッホの絵を思わせる、強烈な色彩が渦巻く演奏 ベルリオーズのこの曲を得意とし、複数回(七回くらい?)の録音を残しているミュンシュの、おそらくは最後の録音。ミュンシュの死の前年の1967年10月23?26日にかけて録音された、パリ管弦楽団との最初のレコーディング。ゴッホの絵を思わせる、強烈な色彩が渦巻く演奏に興奮しました。
枠からはみ出るのを意に介さない、とことん豪胆な演奏だったなあ。「てやんでい! こちとら、巴里っ子でい。人生とは、夢で織り合わされた蜃気楼のようなものではないだろかあ」みたいな(笑)、実に生きのいい、エネルギッシュな音楽が鳴っています。オーボエやクラリネットの木管楽器群、トロンボーンを始めとする金管楽器群の音色と、流麗な節回しにも魅了されましたね。
終楽章「サバトの夜の夢」の、ラスト2分30秒。カラフルかつ華麗な音楽のほとばしりの素晴らしかったこと。胸が弾みましたよ♪
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ベルリオーズ:幻想交響曲
・アバド(クラウディオ)
【ユニバーサル ミュージック クラシック】
発売日: 2006-11-08
参考価格: 1,000 円(税込)
販売価格: 1,000 円(税込)
Amazonポイント: 10 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 576円〜
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- 収録曲 - 1. 幻想交響曲 作品14 ある芸術家... 2. 幻想交響曲 作品14 ある芸術家... 3. 幻想交響曲 作品14 ある芸術家... 4. 幻想交響曲 作品14 ある芸術家... 5. 幻想交響曲 作品14 ある芸術家... 6. 幻想交響曲 作品14 ある芸術家... 7. 幻想交響曲 作品14 ある芸術家... 8. 幻想交響曲 作品14 ある芸術家...
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カスタマー平均評価: 5
第5楽章の30小節目過ぎ これぞシカゴ・ハーセス(TP)という音が聞けます。しかも自分の持っているスコアには載っていない(他のCDでも聞こえないフレーズ。)。
金管好きの方はぜひ聞いてみてください。 アバドの名演 言わずと知れた本曲の名演。アバドの指揮とシカゴ響のアンサンブルがマッチした見事な演奏になっている。5楽章をこれほど本物のドラマとして描いている演奏は稀である。発売は古いが当時の優秀録音として話題にもなった。今聞いても最近の録音に一歩も引けをとらない。
いかに録音、演奏が優秀だったかを示していると思う。今後もこの演奏を凌ぐ幻想はなかなか現れないのではないか。 いやーこれも安いね 昔、よく聴いてましたが、この値段とは。
本当に、今のクラシック音楽ファンは恵まれている。
いわずと知れた、本曲の名演奏のひとつ。
わたしは広島生まれの広島育ちだが、この録音の「鐘の音」は、ヒロシマの平和の鐘の音を合成したものが使われていると聞いている。 ドラマチックな名演奏 録音当時シカゴ交響楽団の主席客演指揮者であったアバドが録音した数多い音楽の中でも、この<幻想>はトップクラスに位置するものであろう。
アバドはシカゴso.の名人芸を客席に向けて、この交響曲のモチーフ「アヘンによって生じたさまざまな覚醒作用」の‘疑似体験’を体験させるかのごとく、ダイナミックに操っているのがよくわかる。とりわけ動と静の切り替えが鮮やかであると同時に、細やかな静の部分に神経が行き届いている。
特に単独でもよく聞かれる第2楽章のなんと美しい音楽であることか、数ある演奏のなかでもこの楽章をこれほどにまで美しく仕上げたのはこの演奏だけであろう。
また、この第4楽章では主題部分が繰り返されていて、初めて聴くと「おや」と思われるかもしれないが、曲の展開上ごく自然な流れであり、むしろこのスタイルが正しく感じられる。第5楽章での最後へと続く盛り上げ方も見事だ。
この演奏全体を通じて言えることは、彼のミラノ・スカラ座での長年に渡るオペラ指揮の経験が、この曲をこうしたドラマチックな演奏へ昇華させたという事実である。
なお、この演奏は、評論家たちの選ぶ「ベストテン演奏」の本で長らくトップを維持してきたもの。これは名演奏であり、このことについて私は何も異論はない。 若々しいアバドと完璧なアンサンブルのシカゴ響 発売当時、シカゴ響の客演指揮者だったアバドの名演。
フランス系の演奏ではなく純音楽としての幻想交響曲。
歌いまわしと、シカゴ交響楽団のアンサンブルはすばらしいです。
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ベルリオーズ:作品集
・オムニバス(クラシック) ・マティス(エディット) ・パヴァロッティ(ルチアーノ) ・クレスパン(レジーヌ) ・バロウズ(スチュアート) ・エルンストゼンフ合唱団
【ユニバーサル ミュージック クラシック】
発売日: 2005-03-23
参考価格: 1,500 円(税込)
販売価格: 1,500 円(税込)
Amazonポイント: 15 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 1,312円〜
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- 収録曲 - 1. 幻想交響曲op.14 2. 序曲「ローマの謝肉祭」op.9 3. 劇的物語「ファウストの劫罰」op...
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カスタマー平均評価: 3
どうしても、ベルリオーズの作品に面白さを感じ取れない 個人的な嗜好に合わないせいなのか、五味こうすけ氏と同様、私もベルリオーズの作品が面白いと感じられない。代表的な「幻想交響曲」も数種類持っていますが、まあまあ付き合えるかなあ、という程度。
私のごひいきのブーレーズによれば、現在のフランス音楽の基礎を築いた先駆者という事ですが、結果として書かれた作品は、残念ながら、好きになれません。正直に言うと、退屈してしまう。昔、LPでミュンシュ指揮の「レクイエム」を聴いたが、どこが良いのか、全く理解できず、愕然とした思い出が深く心に刻まれてしまい、CDをプレーヤーにかける事が、まず無いのです。ベルリオーズのファンの方、どのように聴けば、面白さが解るか、教えて下さい。
これじゃ、レビューには、ならないでしょうね?
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ベルリオーズ:幻想交響曲
・ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
【ユニバーサル ミュージック クラシック】
発売日: 2005-06-22
参考価格: 1,000 円(税込)
販売価格: 1,000 円(税込)
Amazonポイント: 10 pt
( 在庫あり。 )
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- 収録曲 - 1. 幻想交響曲op.14 2. 劇的交響曲「ロメオとジュリエット...
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カスタマー平均評価: 4.5
2楽章のコルネットは最高だが トータルの出来栄えとしては、デイヴィス2度目のコンセルトヘボウ管弦楽団の方を上位としたい。ウィーン・フィルの音色は、この曲には渋すぎて終楽章の乱痴気騒ぎが、炸裂しきれていないように思える。 音質よし ちょっと演出過剰 音質はクリアで見通しがいいのですが、少し柔らか味もあり好みのバランスです。音場感もリアルで舞台の奥の方で管楽器が鳴る感じが良く出ています。
演奏はスコアに忠実というより、かなり演出が入っており、少し???と思うところもありますが、それはこの演奏の個性として十分楽しめる範囲で嫌味になるほどではありません。ちょっと演出が入った演奏として、ライブラリーに加える意義があるCDだと思います。
値段もリーズナブルでかなりお勧めですね。 ムジークフェラインスザールの響きが美しい(優秀録音) コリン・デイビス指揮ウィーンフィルの響きの美しい幻想交響曲です。1楽章から3楽章のデリケートな響きが絶品。もちろん4、5楽章の迫力も十分ですがやはりおどろおどろしさよりもここでも響きを味わえます。2楽章の出だしのハープからおっという感じ。すごくきれいです。トランペットが普通よりもかなりクローズアップしてハープにからみます。3楽章のイングリッシュホルンとクラリネットの絡み合い、テンパニの雷鳴などホールの距離感がよくでています。4楽章、5楽章は他の録音では混濁しがちですがすっきりクリアーに楽器が分離。5楽章の鐘にはびっくり。こんなに明瞭に聞こえたのは初めて。「怒りの日」のバックの低音弦は、ズン、ズンではなくズ・ズン、ズ・ズンと引きずるタイプでブーレーズのと似てます。こちらの方が好き。ティンパニや大太鼓がかなり奥から前へと響いてくるのが良くわかります。全体にウィーンフィルらしく演奏者に委ねたところが成功の原因かな。すごく繊細で、響きの美しさでは幻想交響曲の中では一番です。ロミオとジュリエットもチャーミング。これが1000円とは、掘り出し物のCDです。
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ベルリオーズ:幻想交響曲
・サイトウ・キネン・オーケストラ 小澤征爾
【ユニバーサル ミュージック クラシック】
発売日: 2008-07-16
参考価格: 2,500 円(税込)
販売価格: 2,375 円(税込)
Amazonポイント: 23 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 2,000円〜
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- 収録曲 - 1. 亡き王女のためのパヴァーヌ 2. 幻想交響曲 作品14 第1楽章:... 3. 幻想交響曲 作品14 第2楽章:... 4. 幻想交響曲 作品14 第3楽章:... 5. 幻想交響曲 作品14 第4楽章:... 6. 幻想交響曲 作品14 第5楽章:...
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カスタマー平均評価: 4
実演の感動を十分に伝えていない 昨年の松本フェスティバルのライブで、私はこの公演を実際に聴いて大変に興奮した。
これは、小澤が体調不良での半年以上の休養から復帰して間もない頃の演奏だった。そんな病み上がりを感じさせないエネルギッシュな演奏で、3楽章あたりから異様な雰囲気になり始め、4楽章で一気に炸裂、最終楽章はゾーンに入り込んだような盛り上がりだった。どちらかといえばオケの手綱をゆるめない指揮スタイルの小澤が、オケを思い切りドライブし、特にグランカッサはこれこそが地獄の狂乱とでも言わんばかりに鳴らしていた。
最近の小澤は、円熟というよりむしろ若々しい演奏スタイルで若い音楽家の新鮮な躍動を自由に引き出すようになった。このCDでは、その羽目を外したような小澤の若さとオケの熱狂がとらえられていない。あのグランカッサの音はホールの音響のせいもあるのだろうがどこか浮いてしまっている。炸裂の前の息をひそめるようなピアニッシモは、どこか指揮者のコントロールに繰られた堅いものになってしまっている。
サイトウキネンのライブは、フィリップス、ソニーと変遷し、今回はデッカの録音となった。整然としたまとまりを見せるフィリップスに対し、ソニーによる東京文化会館でのマーラーは見事なスペクタクル的名録音だった。今回のデッカは成功したとはいえない。この公演の4ヶ月前にユンディ・リーとの競演がドイツグラモフォンによって録音されている。こちらは、みなぎるような若さがはじけ飛んでいる。オーケストラはベルリンフィルだが、オケの違いだけとは言えない。
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ベルリオーズ:幻想交響曲
・デュトワ(シャルル)
【ユニバーサル ミュージック クラシック】
発売日: 2006-01-13
参考価格: 1,600 円(税込)
販売価格: 1,520 円(税込)
Amazonポイント: 15 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 525円〜
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- 収録曲 - 1. 幻想交響曲op.14 2. 序曲「海賊」op.21
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カスタマー平均評価: 4.5
水彩画のような美しさ デュトワはきわめて繊細で水彩画のような透明な音楽を作る。繊細とは言っても弱々しくはなく、きちんとした骨格と立体感を持ち、加えてセンスを感じさせるしなやかな音楽を聴かせる。こういうバランス感覚とセンスは彼一流のもので、それがファンを惹きつける大きな理由となっているのだろう。
幻想交響曲はドラクロワの絵画のような音楽だと一般には考えられ、従って、ドラマティックでスケールの大きい、迫力のある演奏が好まれるし、実際そのような演奏が多い。そういう典型的なロマンティシズムを期待する人には、この演奏は少し物足りなく感じられるかもしれない。4楽章の盛り上がりも5楽章のグロテスクさも他のベルリオーズ振りならもっと演出を加えるに違いない。
しかし、デュトワはこの曲を、彼と同じ国のクレーの水彩画のように組み立てる。濁りのない彩度の高い色が交じり合わずに緻密に配されて透き通るようなテクスチャを浮き立たせる。
私はこのような演奏は非常に面白いと思うし、実際何度聴いても新たな発見があって飽きることはない。聴きこむほどに惹きつけられ、ますます好きになる演奏だと思う。
細部までこだわった傑作! デュトワはフランス音楽が得意、ベルリオーズは特にそうで「幻想」に関しては数々の演奏の中では芸術性が高いものである。音の響きや各楽器ソロに対する指示、オーケストレーションの完璧さなど、彼の演奏には燃え上がる情熱と自由、ベルリオーズが求めた文学的芸術性、各楽章における情景の演出効果が垣間見れる。後半の激しい箇所においては適度なスピードで、劇的な世界を魅せてくれる。併録の序曲「海賊」も優雅でテンポもよく、細部までこだわっている様子が覗える。彼のフランス音楽に関しての他の追随を許さない絶対的な芸術性と音楽性がこのように文句なしの幻想交響曲を作り上げているのである。 当時は優秀録音として・・・・・ 1984年の録音。当時は優秀な録音として、音楽雑誌やオーディオ雑誌で評判でした。今聴くと すこし硬質でドライな初期のデジタル録音のキャラがありますが、それさえ気にならなければ良い録音です。演奏は無難で悪くないですが、5楽章の鐘の音が<???>という感じの萎えた音なのにはガックリ・・・。色々書きましたが水準は十分クリアしている演奏と録音なので、買って損をしたとは思わないでしょう。柔らかい音質を期待しないのではれば、お勧めの一枚です。でも私はロリン・マゼール指揮のクリーブランドSYMの演奏のほうが好きですね。
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ベルリオーズ:幻想交響曲(初回生産限定)【高音質HQCD】
・ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 ラトル(サイモン) ・グレアム(スーザン)
【EMI MUSIC JAPAN(TO)(M)】
発売日: 2008-10-22
参考価格: 3,200 円(税込)
販売価格: 3,041 円(税込)
Amazonポイント: 30 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 2,803円〜
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- 収録曲 - 1. 幻想交響曲 作品14 第1楽章:... 2. 幻想交響曲 作品14 第2楽章:... 3. 幻想交響曲 作品14 第3楽章:... 4. 幻想交響曲 作品14 第4楽章:... 5. 幻想交響曲 作品14 第5楽章:... 6. クレオパトラの死-叙情的情景- ... 7. クレオパトラの死-叙情的情景- ... 8. (エンハンスド)レコーディング映像 9. 幻想交響曲 第2楽章 レコーディ...
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カスタマー平均評価: 3.5
純管弦楽作品としての『幻想』 ラトルで☆5つを献じるのは初めて。僭越ながら・・・。
例えば、第4楽章の「断頭台への行進」。
『幻想交響曲』という作品自体が描写音楽であることは重々承知のうえで、これほど純音楽的に美しい演奏は珍しい。管弦楽曲としての作品の天才性をこれだけ満喫させてくれるディスクはこれまでなかったのではないか。初めて聴くような印象も与えてくれる。その成功は、多分にゆったりしたテンポにある。その代償として、作品の狂気やグロテスクさは後退しているものの、アプローチがそもそもそういうものではないという気がする。
ギュンター・ヴァントの『展覧会の絵』などと似て、あくまで管弦楽曲に対するアプローチなのである。ミュンシュなど爆熱系(?)の演奏はすごいとは思うが、そうそう何度も聴けるものではない。とにかく狂気の押し売りが五月蝿く感じる(歳を食ったからか?)。
かと言ってブーレーズのレクチャー調の演奏も詰まらない。亡くなったシノーポリがやったらもっと小難しいかもしれないなあ?
ラトルの演奏は緻密なアナリーゼに基づきながらも、ごく自然な表出になっているように思う。ストラヴィンスキーのシンフォニーや本ディスクでは、緻密さと余裕のある流れが合致した好演であるが、ブルックナーなどではどうもチンマリしていけない。そこがラトルの不思議なところだ。 迫力には欠けるが美しくて優雅でそれなりに不気味な「幻想」。まあ、これはこれで… このCDは、一聴して迫力不足と感じる。特に第4楽章に顕著だが、これに比べればピリオド楽器によるガーディナー盤でさえ迫力があるといえる。だが、何度か聴いているうちに、従来とは異なるイメージが湧いてきて、「まあ、これはこれでいいかも…」と思うようになった。
従来、第4楽章は、ミュンシュなどの熱演から想像を膨らませて、悪夢の中で愛しい人を殺した主人公が断頭台に向かう中、周りでグロテスクな悪鬼どもが浮かれて乱痴気騒ぎをしているようなイメージを思い描いていた。それゆえ大迫力の演奏が当然と思っていたが、一方であまりリズミカルに演奏されると主人公自身が浮かれながら断頭台へ行進しているようにも感じられて正直なところ少々違和感もあった。このラトルの演奏は、従来よりもテンポが遅く感じるが、そもそもベルリオーズの指示したテンポはさほど速くないようだ。さらに、この演奏では、この第4楽章にある種の優雅ささえ感じられる。それは、第2楽章で舞踏会の雑踏に愛しい人の姿を捜し求めた主人公が、恐ろしい妄想と現実がないまぜになった悪夢の中で、自分が断頭台に向かう途上で彼の処刑を祝うかのように着飾って優雅に踊る人々を目にし、その姿をよくよく見ると干からびたミイラのような悪鬼の姿だった、とでもいった感じである。第5楽章になると迫力や不気味さも増してくる。従来より控えめな鐘の音も、恐ろしい悪夢にうなされ朦朧とした意識の中でかすかに聞こえてくる鐘の音というイメージと考えれば悪くない。はたしてこうしたイメージがベルリオーズ自身の抱いていたものかどうかはわからない。だが、ド迫力とどぎついグロテスクさが売りと思われていたこの曲の演奏の中で、きわめて美しく優雅なこの演奏は、凝り固まった先入観とは異なる新たなイメージを掻き立ててくれた点で、ユニークな演奏だと言えるだろう。一般的には受け容れられにくいかもしれないから星4つとするが、個人的には、今後は往年の名盤ミュンシュ盤とピリオド楽器のガーディナー盤、そしてこのラトル盤を、そのときの気分しだいで聴くことになるだろうと思う。
なお、音は悪いとは思わない。そもそも、「通常のCDプレイヤーで再生可能な高音質CD」というのが売りなのだから、普段SACDを聴いているような人を対象にした「高音質」というわけではないだろう。通常盤を持っていないから比較はできないが、他作品の通常盤とHQCD盤での比較では、HQCD盤の方が各楽器の音が明瞭になってより生々しい音になっているように思う。もし買う気があるなら、どうせならこのHQCD盤のほうがよいだろうと思う。 期待はずれの幻想 ラトル、ベルリンフィルの幻想ということで期待したががっかりでした。
第1、第2楽章はそれなりによかった。第3楽章もそこそこ美しい演奏でベルリンフィルの機能美が発揮されていた。しかし第4楽章の断頭台への行進はテンポが遅く迫力にも欠けたものであれっという感じ。終楽章のサバトの夜の夢は完全に期待はずれ。なんといっても途中で鳴らされる鐘の音が弱すぎる。聴いたときは何だこれはと思ってしまった。全体的にグロテスクさ、オケの迫力が感じられず消化不良の幻想だった。
またこのCDは高音質CDを謳い文句にしているが、音質は期待したほどよくなくどこが高音質なのかという感じ。どうもEMIの録音はよくないなあ。
グラモフォンのアバド、シカゴ響の演奏のほうが演奏も録音も数段上。
期待が大きかっただけにがっかり。
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ベルリオーズ:序曲集
・デイヴィス(サー・コリン)
【BMG JAPAN】
発売日: 2004-02-25
参考価格: 1,575 円(税込)
販売価格: 1,496 円(税込)
Amazonポイント: 14 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 1,260円〜
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- 収録曲 - 1. 序曲「宗教裁判官」 2. 序曲「ウェーヴァリー」 3. 序曲「リア王」 4. 序曲「ローマの謝肉祭」 5. 歌劇「ベアトリスとベネディクト」... 6. 序曲「海賊」 7. 歌劇「ベンヴェヌート・チェッリー...
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カスタマー平均評価: 4
知られた序曲のほとんどを収録
ベルリオーズを現代によみがえらせた功労者、
サー・コリン・デイヴィスによる、
氏が名誉指揮者の称号を贈られた
ドレスデン・シュターツカペレとの共演。
ベルリオーズの知られた序曲をほとんど収録、
お得な一枚である。
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ベルリオーズ:劇的伝承「ファウストの劫罰」
・フランクフルト放送交響楽団 インバル(エリアフ) ・ユーイング(マリア) ・エルゼ(クリスチアーネ) ・グラシュ(デニス) ・ロイド(ロバート) ・フォルツ(マンフレード)
【コロムビアミュージックエンタテインメント】
発売日: 2007-12-19
参考価格: 1,575 円(税込)
販売価格: 1,496 円(税込)
Amazonポイント: 14 pt
( 在庫あり。 )
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- 収録曲 - 1. 4部からなる劇的伝承 ≪ファウス... 2. 4部からなる劇的伝承 ≪ファウス... 3. 4部からなる劇的伝承 ≪ファウス... 4. 4部からなる劇的伝承 ≪ファウス... 5. 4部からなる劇的伝承 ≪ファウス... 6. 4部からなる劇的伝承 ≪ファウス... 7. 4部からなる劇的伝承 ≪ファウス... 8. 4部からなる劇的伝承 ≪ファウス... 9. 4部からなる劇的伝承 ≪ファウス... 10. 4部からなる劇的伝承 ≪ファウス... 11. 4部からなる劇的伝承 ≪ファウス... 12. 4部からなる劇的伝承 ≪ファウス... 13. 4部からなる劇的伝承 ≪ファウス... 14. 4部からなる劇的伝承 ≪ファウス... 15. 4部からなる劇的伝承 ≪ファウス... ・・・
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カスタマー平均評価: 0
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ベルリオーズ:幻想交響曲
・クリュイタンス(アンドレ)
【EMIミュージック・ジャパン】
発売日: 2004-06-23
参考価格: 1,300 円(税込)
販売価格:
中古価格: 800円〜
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- 収録曲 - 1. 幻想交響曲op.14 2. 「ローマの謝肉祭」序曲op.9 3. 「海賊」序曲op.21
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カスタマー平均評価: 5
マイ・ベスト・オブ・幻想の「鐘」 また懐かしい音と再会してしまった…(ToT)30年以上前の中学生時代、東芝EMIの緑ジャケットのLPレコードで毎日聴いていた、クリュイタンスの名演「幻想交響曲」。まずオケのフィルハーモニア管が良い。このよく鳴る明るい音色が華のあるクリュイタンスのフランス音楽によく合っている。特に弦とフルートのソリのなんと透明で美しいこと!どのセクションも艶があってホントいい音だ。…でも実は私が何よりこの演奏で好きなのは、第5楽章の「鐘」の音色なのだ。明らかに他の演奏とは違う。他の演奏は、いかにも「ド・ド・ソ」なのだ。ハッキリと「ド・ド・ソ」過ぎるのだ。私はこれが気に入らない。しかも金管の重低音のメロディよりもうるさ過ぎたらもうダメだ。この演奏のような、どこか遠くの方で古?い壊れかけたような鐘が不気味に響いている、倍音いっぱいでハッキリ「ド・ド・ソ」には聴こえずいろんな音程に聴こえる、何ともビミョーな感じがまた不気味さを倍増させているように思う。…それにしても、なぜこの名演にレビューがこんなに少ないのだろう?それも不気味だ。
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