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「ドボコン」ベスト版の一つ
チェロ奏者にとって憧れの曲目、「ドボコン」ことドヴォルザークのチェロ・コンチェルト。ドヴォルザークの手による協奏曲はピアノやヴァイオリンによるものも存在する中で、特に愛され、演奏される機会も他に際立って高いために、ドヴォルザークのコンチェルトといえばこれを指すようにもなった。 チェロは圧倒的な技巧と音量を誇った20世紀の巨匠ロストロポーヴィッチ。哀愁漂うボヘミヤ音楽と帰国前のアメリカから黒人霊歌やインディアン・ソングを融合させたフレーズをカラヤン指揮ベルリン・フィルが柔らかく歌いこむ。
良く言えば骨太な演奏。初心者に最適.
私は、ドヴォルザークのチェロ協奏曲、チャイコフスキーのロココ風変奏曲とも、
このレコードで初めて聴き、クラシック音楽を聴き始めの頃は非常に
お世話になった盤だ。　はじめの頃は感動して、毎日の様によく聴いたものだ。

朗々と鳴り響くロストロポーヴィッチのチェロ、それと激しく渡り合う、
カラヤン指揮下のベルリンフィル。

初めてこの作品を聴くには方には、最適なディスクではないかと思う。
凄く感動と思う。

しかし、現在の私の好みは、
最近SACDで再発されたピアツィゴルスキー(Piatigorsky)盤(BMG-RCA Living Stereo SACD)、
それと、まだSACD化はおろか、初CD化後、一度もリマスタリングなどの処理も
されていないフルニエ(Fournier)の盤(同じくDGから発売,伴奏はなんとセル指揮のベルリンフィル)だ。
この２枚のレコードを聴く様になってからは、ロストロポーヴィッチのチェロが
なんだか大味で,やや品に欠ける様に聴こえ始めたのだ。
不思議なものだ。・・・本当にそうなのだろうか？・・・私自身にもわからない点はある。
私がチェロ弾きだったら、なにかもっと明快な答えを見つけ出せたかもしれないが、、、
皆様にはこの盤を聴いたあと、私が上に挙げた２枚を聴いて判断頂ければと思う。
もっとも、ロストロポーヴィッチのチェロは、私はヨーヨー・マのチェロよりはずっと好きだ。
マは、テクニックが有りすぎて(？)、チェロをヴァイオリンの如く楽々と
弾いてしまうのが、どうも私の好みと合わないらしい。。。
（・・・このレビューは輸入盤向けに書きおろしたものを再編集しました。）